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2024.06.27

感覚過敏について



ご覧になっていただき誠にありがとうございます。

今回は感覚過敏についてお話します。

感覚過敏とは何でしょうか?

感覚過敏(かんかくかびん、英: Hyperesthesia)は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの諸感覚が過敏で日常生活に困難さを抱えている状態である。※Wikipediaより。

刺激を受けると神経が発火(興奮)して脳に伝わります。

その神経発火の程度や頻度で感じ方が変化します。

例えばマッサージをイメージしてください。

ちょうど良い強さで押されると気持ちいいですが、

強すぎると痛みに変わりますよね。

どんな感覚も一定ラインを超えると、

痛い(嫌な)刺激になります。

これはもともと生物の防衛システムです。

よく高齢者が熱さに鈍感になり、ストーブをずっと足に当てていて火傷してしまった、ということがあります。

感覚が敏感であることは危険から身を守るためなのです。

新生児では感覚神経が未熟ですが、徐々に神経発達して幼児になると感覚がとても敏感になります。

もともと人間は猿でしたから、生きるために敏感であるべき器官は決まっています。

例えば、足の裏、そして口の中です。

自分が山の中を裸足で歩いていると想像してください。

ゴツゴツした岩の上を歩いていると傷つきます。

傷からバイキンが入り化膿します。

そして歩けなくなります。


口の中は栄養を安全に摂るためです。

腐ったものを食べたら下痢しますし、

ウニみたいなトゲトゲのものを口に入れたら傷ついて物が食べれなくなり、飲み込めない大きな食べ物を飲み込んでしまったら窒息してしまいます。

お子様がいらっしゃる方は、お子様が初めて裸足で芝生の上に立ったときを覚えてらっしゃいますか?

まるで剣山の上に立ったような驚きでレジャーシートにつま先立ちで大急ぎで戻ります。

もちろん芝生で足は傷つきません。

だけど初めて感じた刺激に対して、安全か危険かという判断がつかないため逃避行動をとるわけです。

小さい頃はコーヒーもビールも飲めません。

苦みやえぐみを毒と感じて嫌います。

まあ、お酒は毒には違いない?でしょうか。

大人になるとなぜか好きになりますね。

私も大好きです。飲みすぎてよく怒られます。

このように感覚は生きるために必要なもので、

それが敏感であるがゆえに生活に困難さがある状態を感覚過敏といいます。

では具体的にどう対応するべきか?なのですが、

これには私達が裸足で芝生を走れたり、あんなに嫌いだったピーマンを食べれるようになったことが参考になります。  

私達がそうなれたのは、ただ単にその刺激を繰り返し受けたかは、ではありません。

様々な刺激を経験することによって、この刺激は危険ではないんだ、脳が判断できるようになったのです。

よく無理矢理何度も嫌な刺激を与えることで克服させようとする方がいますが、これには私は明確に反対です。

先ほど幼児が初めて芝生に立つと剣山の上に立ったような顔をすると述べましたが、

大切な子を剣山の上にずっと立たせるのはいかがかと思います。もちろん剣山ではないのですが、そのお子様にとっては剣山なのです。

大切なのはお子様が少し挑戦できる範囲で様々な刺激を経験させてあげることです。

よく保育園や幼稚園で泥んこ遊びをすると思いますが、

これはとても大切なことです。

先生たちはお子様が様々な刺激を経験することによって、

刺激があふれる社会で生き抜くための準備運動をしてくれているんですね。

泥んこ遊びだけでなく、スライム遊び、水遊び、裸足でかけっこ、安全に配慮した上で雪が降ったら雪遊び、などなど。

その全てがお子様が刺激を識別(選んで)して受容(受け入れられる)するための練習になっています。

泥んこ遊びすると、感触が気持ち悪いし、洋服が汚れちゃう、と恐る恐る泥んこに触り始めるんですが、

すぐに泥んこにダイブしたり、お友達の顔についた泥んこを見て大笑いしたり、泥んこ遊び場がお花畑のように、お子様たちの笑顔がたくさん咲きます。 

ご覧になっていただきありがとうございました。

代表
カテゴリ:つぶやき
2024.06.09

療育について



ご覧になっていただき誠にありがとうございます。

今回は私のイメージする療育について発信したいと思います。

療育の「療」は医療や治療と同義で、

癒すというような意味があります。

「育」は育てる、ではなくて、

私のイメージでは「育む(はぐくむ)」です。

育むとは、

①親鳥がひなを羽で包んで育てる

②養い育てる

③大事に守って発展させる

という意味だそうです。

育み、と聞くと私は昔から植物をイメージします。

言語聴覚士になる前は、

大学院で植物の研究をしていたせいかと思います。

植物は、品種も大事ですが何より環境が大切です。

環境とは気温、雨量、日照などです。

品種改良と同じぐらい環境調整について人類は試行錯誤してきました。

もともとの特性と言えば分かりやすいのが、

短日植物と長日植物です。

短日は暗期が長いと花芽形成して、

長日は暗期が短いと花芽形成します。

これは生まれもった性質で、頑張っても花は咲きません。



脱線しますが、

私は大人数が苦手で、一人が好きです。

大人数いると相手の思考や、

自分がどう思われているのか、

など些細なことが気になって落ち着きません。

これは私の性質なので治りません。

例えば都心の満員電車や東京ディズニーランドに入ると、

ストレスからお腹が痛くなり、

周囲に攻撃的になってしまいます。

満員電車も乗れないし、

ディズニーランドも楽しめない。

周りは「慣れれば大丈夫」と無責任に言いますが、

慣れません。

結局は性質を受け入れて、

どう環境をコントロールするかが大切です。

満員を避けて一本早い電車に乗る、

ディズニーランドが混まない平日に有休をとる
(平日に休めませんが。。。)、

など工夫をして生きています。


療育とは、自らがそのような工夫を

出来るようにするものであると考えています。

よく暴露療法と勘違いして、

嫌な刺激に暴露すれば克服できると考える方もいますが、

誤った考えです。

暴露療法は歪んだ認知を矯正するためのものであり、

特性は変わりません。

むしろ増悪させてしまう可能性があります。




大切なのは特性を理解した上で、

幼いうちは「環境を調整してあげる」こと。

そして大きくなったら、

「環境を調整できるようにする」こと。

だと思います。



植物にっとっての環境は、

気温、降雨、日照、そして土壌の栄養など。

小さい頃、良かれと思って植物に水をドバドバあげました。

するとなぜか元気がなくなるんです。

小さい私は理解できませんでした。

不足しても過剰でもいけない。

適した量、頻度で、

環境を整えるのが大切なんですね。



ただ、お子様にいくらでもあげていいものがあります。

それは愛情です。

療育はいろいろ考えがありますが、

結局は養育者の愛情が一番大切だと思います。


療育に携わっていると、

「自宅でも出来ることありますか?」

とよく聞かれます。

オーソドックスなことは説明しますが、

私は必ず言うことがあります。



療育は、

これまでの経験でこうしたほうがいいかな、

というものの積み重ねを、

体系化しているものであって、

完璧なものではありません。

私たちはそれを日々実践して、

よりよい療育の実現を目指しています。


だけど、

ご家族は難しいことはあまり考えず、

今まで通り、愛情をもって接してもらうのが、

どんな療育よりも効果があるのは間違いありません。



最後までご覧になっていただきありがとうございました。


代表
カテゴリ:つぶやき
2024.01.04

新年のご挨拶、4月に言語聴覚士の増員が決定しました!!



明けましておめでとうございます。

おかげさまで当ステーションも年を二回越すことが出来ました。

思い返せば、開設して様々なことがありました。

正直な話、開設当初は理想と現実の乖離から、

夢をあきらめてしまいたい状況に陥ることもありました。

どん底まで悩んだのも、ここまで頑張れたのも、その原因(要因)はやはり「ヒト」でした。

利用者様の幸せを最優先する、それがどれだけ難しいことか本当に身に沁みました。

口にするのは簡単ですが、いや、安易に口にするべきでないのかもしれません。

安易に理想として掲げるではなく、本当にそれを実現できる人は口ではなく、

行動で示して、実践できる人こそ、だからです。

当ステーションも徐々にその理想を具現化出来ているつもりではあります。

ですが、まだまだです。

私ひとりで頑張らなければ、私ひとりが頑張れば、

そう思ってあっという間に一年が経ちました。

当初、休みなく、遠方まで、自分の家族に寂しい思いをさせていることも覚悟の上で、

理想のために、と働きました。

自分の行動で示してこそ、スタッフも自分のように利用者様のために働いてくれると考えていました。

しかし、そうではありませんでした。

私の理想は私だけのものであり、スタッフには伝播せず、

自己満足な頑張りで空回りしました。

しかし、スタッフも徐々に入れ替わり、

現在は私が行動で示さずとも、それぞれが自分の理想を実現するために、

自分で考え、自分で行動できるスタッフが集まりました。

つまり、大切なのは私の理想ではなく、しっかりと自分の理想を持ったスタッフがいること、

そしてそのスタッフたちの理想と私の理想が共鳴することでした。

正直、心身共に限界だった私をここまで奮い立たせてくれたのが今いるスタッフたちです。

当初から在籍してくれている看護師・理学療法士、そして後に合流してくれた看護師・作業療法士、

今はスタッフたちが自主的に、自発的に、自律的に行動してくれています。

本当にスタッフに恵まれたなあ、と心から感謝しています。

本当にありがとうござます。

このようなスタッフに恵まれたからこそ、次のステップにステーションは向かいます。

今年からステーションの運営は所長の近藤に任せることにしました。

私は言語聴覚士としてやるべきことがあります。

それは以下の二点です。



①後継者の育成

ありがいことに4月から言語聴覚士の増員が決定しました。

その方は茨城県の児童発達関連の仕事をされているのですが、転居して入職してくれます。

話は変わりますが、私は統計学の本をよく読みます。

社会的に成功したといわれる人を分析すると、ある二つの資質が重要だと結論付けられるそうです。

それは「勤勉さ」と「誠実さ」です。

その二つをその方は持っていると感じています。

私の経験と知識を受け取って、さらに昇華してくれるでしょう。

その方を育成できたら、さらに言語聴覚士をどんどん採用予定です。

言語聴覚士は絶対数が少なく、需要共有バランスで今は不足しています。

特に小児領域です。

しかし、需要供給は必ず均衡に向かいます。他の医療職がそうだからです。

現在、言語聴覚士が重宝されているのは希少性ゆえです。

その希少さに胡坐をかいて、担当領域を狭めたり、自己研鑽を怠っている人が多いと感じています。

私たちに価値があるのは、私たちを求めてくれている人の役にたってこそ、です。

私は年齢、疾患、その他の要因で依頼を断ったことはありません。

それは当然のことです。しかし、私ひとりでは限界があります。

訪問ゆえに移動距離など勘案すると1日にまわれる利用者様は限られてしまいます。

私ひとりで担当できるのは30人だとしても、

私が10人の言語聴覚士を指導すれば300人の利用者様のお役に立てます。

そのために今後は言語聴覚士の採用・教育に注力していきます。



②地域における児童発達支援の拠点づくり

これは児童発達支援事業所に限らず、です。

様々な形で考えています。

私は訪問言語聴覚士として6年、小児言語療法に携わってきました。

年数は長くないかもしれませんが、担当してきた経験、

そして勉強してきたことの内容は自分なりに頑張ったと思っています。

その自分の経験を具現化して社会に少しでも役立てることが、

今後の自分の人生における課題だと設定して、

そして、それこそが自分の夢であり自分の価値なんだと思っています。

訪問させていただいて、お母様、お父様、おばあ様、おじい様、お兄ちゃん、お姉ちゃん、

そして何より大切なご本人の話をたくさん聞いてきました。

その話を伺って、自分なりに考えたこと、うまく対処できたこと、出来なかったこと、

こうすればよかったと感じたこと、もっとこうしたいと考えていること、

それらをハードとソフト、両面で具現化していく。

これを残りの人生をかけて取り組みます。




以上、長くなりましたが私の駄文をもって新年のご挨拶とさせていただきます。

今後も、当ステーションをどうぞよろしくお願いいたします。


代表取締役 言語聴覚士 神山
カテゴリ:つぶやき
2022.12.08

理学・作業療法士・言語聴覚士を募集します


ご覧になっていただき誠にありがとうございます。

弊社では、地域の皆様からのご依頼に全力で応えさせていただくため、

セラピスト3職種を募集します。

各種、求人媒体に広告を出す予定ですがHP経由でのご応募、大歓迎です。

特に小児領域に興味がある言語聴覚士を募集します。

代表が言語聴覚士で地域のお子様のご支援をさせていただいておりますが、

お問い合わせ多数でお待ちいただいている状況です。

一緒に、専門的なサポートを受けられていないお子様達のために、

活躍してくれる仲間を募集します。

いつでもご連絡ください。
カテゴリ:つぶやき
2022.10.17

リハビリの無料面談に多数のお問い合わせいただいております



ご覧になっていただき誠にありがとうございます。

タイトルの通り、当ステーションでは医療行為にあたらない範囲で、

リハビリテーションのデモンストレーションや説明を実際にご自宅で

させていただいております。

大変、ご好評いただいておりますのでお気軽にご依頼ください。

理学療法士、作業療法士(来月入職)、言語聴覚士が在籍しております。

また、当然ではありますが、経験豊富な看護師が三名在籍しており、

こちらも無料でお顔合わせやどのようなご支援が可能か等の

ご相談に対応しております。

今後ともよろしくお願い致します。
カテゴリ:つぶやき
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